2018年4月16日月曜日

CKDG4以降の臨床経過・予後など

Improving the prognosis of patients with severely decreased glomerular filtration rate (CKD G4+): conclusions from a Kidney Disease: Improving Global Outcomes (KDIGO) Controversies Conference


Kidney International (2018) In press, Available online 12 April 2018

GFRの低下した患者(G4以降)では,腎不全,心不全含む心血管(CVD)イベント,そして死亡リスクが上昇する.だがしかし,腎代替療法の開始含め,詳細なアウトカムや治療戦略はほとんど知られていない.2016年12月にKDIGO Controversies Conferenceが開催された.GFRが低下した患者における,臨床経過や危険因子を検討した.2年間,4年間での腎代替療法を要する可能性などのモデルを作成した.
また,4つのテーマに沿って論文内で検討した( management of CKD G4+, diagnostic and therapeutic challenges of heart failure, shared decision-making, and optimization of clinical trials in CKD G4+ patients)
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CKDG4以降についての論文.
個人的に一番有用だったのがTiming of clinical outcomes in CKD with severely decreased GFRのツール(http://www.kdigo.org/equation/)
高齢者の透析導入が増えています.CKD診療において蛋白尿,高血圧,血糖の管理などを行うことは当然ですが,一方で,目の前の患者が将来どのくらい透析になる可能性があるのか?という疑問は常に頭にあります.
経時的に診てきた患者さんならGFRの低下具合で推測出来たりもしますが,初診の患者さんだと受診以前のデータが少ないことも珍しくありません.
そうした場合にこういったリスク評価のツールがあることは参考になります.
例えば75歳男性,糖尿病既往なし,心血管イベントの既往あり,血圧はsBP 130程度でコントロールされているeGFR 30の症例だとします.人種の項目が白人もしくは黒人しかないですが…,まぁリスクを高めに見積もるということで黒人にしておきます.
微量アルブミン尿での評価になっているのが実臨床とは即しませんが,500mg/gCrくらいだすると,4年以内に腎代替療法なる可能性が12%,心血管イベント発生が38%,全死亡が36%となり,透析の心配をするより心血管イベントの心配をしたほうがよさそうです.
日本人に適応できるか,という問題は残りますが,非常に簡単に計算してくれるので参考にはなると思います.

下記は上記論文より,個人的なメモ.
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■心不全
CKD G4以降では心不全を合併している患者が多い.
心不全は,EFの低下した(reduced),HFrEFと,EFが保たれているHFpEFに分けられるが,CKD患者ではHFpEFの頻度が多い.
ただし心不全が進行するかどうかは議論が残っている.
CRIC studyでは,腎代替療法の開始によってEFが低下傾向であったが,統計学的有意差はなかった.
CASCADE studyではCKDG3以降で,左室肥大などを認めたが,EFの変化は統計学的には認めなかった.
IDEAL trialでは,心肥大や心機能共に,統計学的に変化を認めなかった(ただしこのstudyでは腹膜透析患者が多い).
ブラッドアクセスでは,内シャントが高心拍出性心不全を起こす可能性を指摘されている.
CKDG4以降のHF患者の管理は,データが限られている.
また,透析患者でのβブロッカーとRAS系阻害薬の処方率は一般的な心不全患者よりも低い.

2018年3月20日火曜日

コーヒーはCKDのリスクを減らす

Coffee Consumption and Incident Kidney Disease: Results From the Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Study

AJKD Articles in Press 

■Background
適量のコーヒーは糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすとされるが,コーヒーとCKDの関連は完全には分かっていない.
■Study Design
後ろ向きコホート研究
■Setting & Participants
14,209 人(45~64歳,the Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Studyより)
■Outcomes
25%以上の低下を伴うeGFR< 60 mL/min/1.73 m2をCKD発症とし,CKD関連の入院,死亡, 末期腎不全(ESRD)をアウトカムとした.
■Results
中央値24年のフォローで,3845例でCKD発症した.
男性,白人,喫煙者,そして合併症のない人がコーヒー消費量が多かった.
統計学的に食事などを調整したところ,コーヒーの消費量が多いほうがコーヒーを飲まない人と比べてCKD発症リスクが低くなった. (HR for <1 cup per day, 0.90 [95% CI, 0.82-0.99]; 1-<2 cups per day, 0.90 [95% CI, 0.82-0.99]; 2-<3 cups per day, 0.87 [95% CI, 0.77-0.97]; and ≥3 cups per day, 0.84 [95% CI, 0.75-0.94]).
1杯増やすと3%リスクが減る計算になった. (HR, 0.97; 95% CI, 0.95-0.99; P < 0.001).
■Limitations
コーヒー消費量は自己申告であることと,観察研究であること.
■Conclusions
コーヒーを消費する人のほうがCKD発生のリスクは低かった.
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個人的にタイムリーな内容だったので紹介.
よく外来でコーヒーはいいんでしょうか?って聞かれます.
日本にも同様の報告は多いですが,韓国からも報告があって(Korean J Fam Med. 2013 Jul; 34(4): 265–271.),コーヒーは腎機能に良いという結果でした.
砂糖を入れすぎると血糖管理にはよくないと思いますが,こういった結果が多いと患者さんには説明しやすいですね.
NEJMには喫煙などの因子を調整したら全死亡率も低かったという報告もあります(N Engl J Med 2012; 366:1891-1904)
ただ,だからといって取りすぎはやっぱり良くなくて,不整脈や電解質異常の原因だったり(Crit Rev Food Sci Nutr. 2006;46(2):101-23.),横紋筋融解症になったケース(Hum Exp Toxicol. 2014 Aug;33(8):878-81.)もあるので,ほどほどに.

2018年3月1日木曜日

ELAIN trial 1年後のフォロー:死亡率は早期RRT群で低いという結果.

Long-Term Clinical Outcomes after Early Initiation of RRT in Critically Ill Patients with AKI

J Am Soc Nephrol 29: 1011–1019, 2018

■Abstract
重症患者におけるAKIで,RRTを早期に開始することが患者のアウトカムを改善するかどうかは議論となっている.我々はELAIN trialの対象の内,230人(99.6%)の患者のフォローを1年間に延長した.プライマリーアウトカムは1年後での,腎イベントの複合とした(持続する腎障害,透析依存,そして死亡率).セカンダリーアウトカムは炎症マーカーを含めた.
ELAIN trialにおける患者で,プライマリーアウトカムは,early群では111人中72人(64.9%)で,delayed群では119人中106人(89.1%)であり有意差を認めた (odds ratio [OR] with early initiation, 0.23; 95% confidence interval [95% CI], 0.11 to 0.45; P< 0.001).
1年間での全死亡率はearly群で111人中56人(50.2%)で,delayed群は119人中83人(69.8%)であり,有意差を認めた.(absolute difference, −19.6%; 95% CI, −32.0% to −7.2%; P<0.01). 
1年後生存していた患者の内腎機能が回復しなかったのは,early群では55人中16人(29.1%), delayed群では36人中23人だった.(absolute difference, −34.8%; 95% CI, −54.6% to −15.0%; P=0.001). 
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ELAIN trial後,1年を経てフォローしたらどうなったか,という報告.

ELAIN trial(JAMA. 2016 May 24-31;315(20):2190-9.)を簡単におさらい.
→ランダム化,単一施設での研究
 inclusion criteria
 (1) 18-90歳でKDIGO stage 2,(2) NGAL>150ng/ml
 (3) 下記のいずれかを持つ.
 重症敗血症,昇圧剤の使用,過剰輸液(肺水腫,P/F<300mmHg, 体重10%以上の増加),腎臓以外の臓器障害の進行(SOFA>2)
 exclusion criteria
 CKD(GFR<30), RRTの既往,妊婦,腎移植後,肝腎症候群,好中球減少している血液悪性疾患,AIDS,特殊なAKI(腎炎,血管炎,TTPなど)
→Early群:KDIGO stage2となり8時間以内に開始
 Delay群:KDIGO stage 3となり12時間以内に開始
      もしくはいずれかで透析開始(BUN>100mg/dl, K>6mEq/lか心電図異常あり,Mg>8mEq/l, 尿量200ml/12h, 臓器浮腫(割り付け前に1回利尿薬投与))
→Primary outcome:90日死亡率…Early群で15%程度低い(44% vs 65%)
問題点:単一施設の結果である,Early群とDelay群で20時間程度しか変わらず(結果に差が出るほどの時間の違いとは思えずバイアスがある可能性),Delay群でも90%がRRT施行されている(108/119人),割り付けの時点で体液過剰や肺水腫の患者が多い(volume overloadを透析開始の基準にすると約8割が緊急透析の適応),術後の患者が多い

といったもの.その1年後はどうか,という趣旨.
状態が悪い患者が多かったことを反映しているのかもしれないですが,両群ともに1年後の時点で死亡率高くないでしょうか?
もともとのELAIN trialもearly群のほうが死亡率低かったので1年後もearly群がやっぱり良かったよ,という感じなんですが,ELAIN trial自体もいろいろ問題点がありますし….
外科術後の患者さんでAKI起こしてRRTしたときに,フォローアップの参考材料にはなるかもしれません.

2018年2月17日土曜日

デスモプレシンの使用有無が低Na血症の予後に関与するか

Outcomes in Severe Hyponatremia Treated With and Without Desmopressin

Am J Med. 2017 Oct 20. pii: S0002-9343(17)31043-4.

Abstract
■BACKGROUND:
重度の低Na血症における過剰補正は浸透圧性脱髄症候群(osmotic demyelination syndrome, ODS)の発症に関わる.デスモプレシンは低Na血症において,過剰補正を抑えることが出来る.この論文では,デスモプレシン使用の有無(使用法の違い含む)でアウトカムを比較した.
■METHODS:
後ろ向き観察研究,カナダのトロントにおいての2施設で,2004-2014年に低Na血症(<123mEq/L)で入院した全ての患者を対象とした.
プライマリーアウトカムは安全なNaの補正と規定した (24時間以内の補正が≤12 mEq/L,48時間以内の補正が≤18 mEq/L).
■RESULTS:
1450例が対象となった.デスモプレシンは254例(17.5%)に使用された.
デスモプレシンはNaの補正速度を減らしたが,デスモプレシン投与群では安全にNa補正できた患者数が少なかった (174 of 251 [69.3%] vs 970 of 1164 [83.3%]).
この結果はデスモプレシン投与前の過剰補正が大きく影響したと考えられた.
デスモプレシン投与群では,多くがNa補正速度に応じて反応性(reactive strategy)に投与された. (174 of 254 [68.5%]).
1450例中4例がODSを疑われた (0.28%).
交絡因子によると思われるが,デスモプレシン投与群では死亡率が低かった(3.9% vs 9.4%)
Proactive strategyによるデスモプレシン投与により,デスモプレシン投与群のほうが入院期間が長かった.
■CONCLUSIONS:
観察研究だが,これらのデータはODSの平均的なリスク患者において,reactive strategyでのデスモプレシンの使用を支持するものである.
デスモプレシンの低Na血症における更なる試験が必要である.
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低Na血症におけるデスモプレシン使用の論文.
proactive strategyは,来院時のNa濃度に応じて,Naの推移を見る前にデスモプレシンを投与する方法(デスモプレシン投与群の11%).
reactive strategyは,尿量が増えたりNa濃度が増えたらデスモプレシンを投与する方法(デスモプレシン投与群の68.5%).
rescue strategyはNaが補正速度を超えた場合に投与する方法(デスモプレシン投与群の18.1%)
proactive投与って一般的ではないと思いますが・・・.本論文でもreactiveの投与法が多いですね.また,デスモプレシン投与群の方が尿中の浸透圧や尿中Na濃度が低いです.これも自由水排泄が亢進している病態でデスモプレシン使用を検討すると捉えれば,理にかなっていると思います.

デスモプレシン使うと補正速度が抑えられる,というのは当然だと思います.
一方で,rescue strategyで24時間以内での補正が間に合わず過剰補正が多かった結果になっています.
ただし,この論文ではNaフォローがどのタイミングで行われていたのか記載がありません.
2014年に発表されたガイドライン(Eur J Endocrinol. 2014 Feb 25;170(3):G1-47.)では確かエキスパートオピニオンで,最短で4時間のフォローになっており,この頻度でフォローすればそこまで過剰補正にならないと思います.また,4時間も目安であり,過剰補正を懸念するならば例えばA-lineを入れて2時間毎フォローでもいいわけです.なのでrescue群ではNaフォローの間隔が長かったのかな?と思うわけです.
でもrescueでのデスモプレシン使用により,48時間以内の補正速度が適正な例が60%いるので,デスモプレシンの有用性はあります.
なので本論文から積極的にデスモプレシンを使った方がよいとは言えないと思うのですが,過剰補正が予測され,かつ自由水投与に限界がある場合(体液過剰や血糖値を気にする場合など)はデスモプレシン投与を検討する,といったところでしょうか.
今までのプラクティスと大きな流れでは変わらなさそうです.

2018年1月21日日曜日

ICUでの透析導入は,CRRTの方が腎予後によいかも

Renal Replacement Therapy Modality in the ICU and Renal Recovery at Hospital Discharge

Critical Care Medicine: February 2018 - Volume 46 - Issue 2 - p e102–e110

■Objectives
透析を要する急性腎傷害は,ICUの大きな関心である.IRRTで開始,それともCRRTで開始するのかということは,腎機能の回復に影響を与えるかもしれない.
本研究では,透析導入時のモダリティが退院時の腎機能回復に影響するかどうかを検証した.
■Design
後ろ向きコホート研究で,2010年1月1日~2013年12月31日の期間,フランスの全ICUでAKIに対して血液透析を要した全ての症例を検討した(codeでの記載)
■Setting
フランスの291施設のICUが対象
■Patients
1,031,120例のうち,58,635例がAKIでRRTを施行され, 25,750例が今回の研究に組み込まれた.
■Interventions: None.
■Measurements Main Results
退院時に生存しており,IRRTもしくはCRRTを受けた患者を対象にした.
腎回復は,退院前にRRTなしで3日以上経過したものとした.
全死亡率は56.1%で,腎回復は86.2%であった.
IRRTは退院時の腎回復する可能性が低かった(odds ratio, 0.910 (95% CI, 0.834–0.992) p value:0.0327)
■Conclusions
本研究では,IRRTは,退院時の腎回復の可能性が低いことと関連した.
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ICUでの透析に関する話題.フランスでAKIに対してRRTした症例を調べたら,IRRTだと腎回復する人が少なかったよ,という結論.

患者背景が全て吟味されているわけじゃないし,透析導入の基準も示されていない(電解質の問題なのか,尿量の問題なのか,体液の問題なのか,等)ので,すぐに臨床を変えるほどのインパクトはない.
外科的手技を受けた人がIRRTもCRRTも3-4割いるので,純粋な内科患者には適応できない(どんな手術だったかも記載なし.シャント??)
有意差が出たのは単純に症例数が多かっただけかも.
ただ以前には,急性肝不全ではCRRTのほうがいいかもしれないという報告もあるので,今後特定の患者層にはCRRTのほうがいい,なんて論文も出てくるんでしょうか.

2017年12月24日日曜日

バンコマイシンとピペラシリン/タゾバクタムの併用はAKIのリスクを増す

Vancomycin Plus Piperacillin-Tazobactam and Acute Kidney Injury in Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis

Critical Care Medicine: January 2018 - Volume 46 - Issue 1 - p 12–20

Abstract
■Objectives
集中治療患者における,一般的な成人の,AKIと,バンコマイシンとピペラシリン/タゾバクタム併用を調べた.AKIの比率,AKIまでの時間,そしてオッズ比をバンコマイシン単剤,バンコマイシン+セフェピムもしくはカルバペネム,ピペラシリン/タゾバクタム単剤と比較した.
■Data Sources
Pubmed, Embase, Web of science, Cochraneにて検索した.
■Study Selection
英語ではないもの,小児,ケースレポートは除外した.
■Data Extraction
2名が独立して抽出した.
■Data Synthesis
15の出版された論文と,17のアブストラクトがあり,少なくとも24799名の患者がいた.
AKIの全発症率は16.7%で,うち22.2%がバンコマイシン+ピペラシリン/タゾバクタム併用であり,比較対象は12.9%であった.
number needed to harmは11であった.AKIに至る時間は,バンコマイシン+ピペラシリン/タゾバクタム併用で速い傾向にあったが,有意差はなかった (mean difference, –1.30; 95% CI, –3.00 to 0.41 d)
オッズ比は,バンコマイシン+ピペラシリン/タゾバクタム併用が,バンコマイシン単剤に対して3.4(95% CI, 2.57–4.50), セフェピムもしくはカルバペネムとの併用に対して2.68(95% CI, 1.83–3.91), ピペラシリン/タゾバクタム単独に対して2.7(95% CI, 1.97–3.69)であった.
968名の重症患者でのサブ解析では,バンコマイシン単独でオッズ比9.62(95% CI, 4.48–20.68)だったが,バンコマイシン+セフェピムもしくはカルバペネムとの併用,ピペラシリン/タゾバクタム単独では有意差はなかった(前者odds ratio, 1.43; 95% CI, 0.83–2.47,後者odds ratio, 1.35; 95% CI, 0.86–2.11).
■Conclusions
バンコマイシン+ピペラシリン/タゾバクタムでは,バンコマイシン単独,バンコマイシン+セフェピムもしくはカルバペネム,ピペラシリン/タゾバクタム併用に比較してAKIのオッズ比が高かった.重症患者での限られたデータでは,バンコマイシン単独と比較するとAKIのオッズ比は高かったが,他の群との比較では有意差はなかった.
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巷で話題の(?),抗菌薬とAKIの関係.
同じ話題が,他のジャーナルでも取り上げられたりしてます(Clin Infect Dis. 2017 Jan 15;64(2):116-123.)

抗菌薬の選択はアートの部分が大きいと感じます.感染症を専門にしている先生方は狭域にすることも多いと思いますし,そうでない人は軽症でも炎症が高いという理由でカルバペネムが入っていることはよく見かけます.(もちろんCRPが高ければ重症感染症を示唆するという報告も散見するので,否定はしません.話が逸れるのでここでは割愛します)

そんな中で,今回の論文.PIPC/TAZ+VCMはAKIリスク増やす,という結論.
例えば想起し得る感染症(原因菌)に対して,かならずしもピペラシリン/タゾバクタムでなくていいなら,他の抗菌薬を優先する,という判断にはなるかもしれませんね.(脳症に気を付けつつセフェピムを使う,等)

2017年12月4日月曜日

in the literature:IgA腎症におけるステロイド

Corticosteroids in IgA Nephropathy

Am J Kidney Dis. 2017 (article in press)
DOI: http://dx.doi.org/10.1053/j.ajkd.2017.10.004

TESTING studyや,STOP-IgAN trialの結果などを踏まえての,IgA腎症におけるステロイドを論じたもの.
今までの結果が分かりやすくまとまっています.

おおざっぱに(恐れ多くも)まとめてしまえば,

・ TESTING studyではステロイドが否定されたわけではなく,一定の効果は示しており,腎機能が悪い患者がいることなどが,副作用が大きくなった原因ではないか
. STOP-IgAN trialでは蛋白尿が軽微(1g/day未満)だったりマイルドなeGFR低下例が参加していたことで,ステロイドの有用性が示せなかったのではないか
(他にも2つ論文が示され,ステロイドの有効性が論じられています)
・ というわけで,我々としてはeGFR 30以上で,蛋白尿1g/day以上の症例ならステロイドで治療するメリットがあると考えている

という内容.ステロイドも,内服は可能なら隔日投与にするようです.
隔日投与は一般的に行われることも多いと思いますが.
(up to dateにも記載があります)

著者は,一人はNEFIGAN study(Lancet. 2017 May 27;389(10084):2117-2127.)のメンバーみたいです.
まだphase 2b trialなので紹介しませんでしたが,こちらの結果も楽しみです.

2017年11月27日月曜日

維持透析患者の大動脈弁狭窄症では,外科的手術よりも経カテーテル治療のほうが死亡率などの結果が良い

Outcomes of Transcatheter and Surgical Aortic Valve Replacement in Patients on Maintenance Dialysis.

The American Journal of Medicine (2017) 130, 1464.e1-1464.e11

Abstract
■BACKGROUND
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)の登場で,多くのハイリスク患者において,治療方法が拡大した.しかし,透析患者については不透明なままである.
本論文では,外科的大動脈弁置換術(SAVR)とTAVRの院内死亡率などを検証した.
■METHODS
2005年1月1日~2014年12月31日においてSAVRもしくはTAVRを受けた維持透析患者を対象とした.それぞれの傾向,院内死亡率,合併症,入院日数,コスト,中間介護施設利用を2群間で比較した(propensity-machedによって行った)
■RESULTS
合計で2531人が大動脈弁置換を受け,その内2264人がSAVR, 267人がTAVRであった.
Propensity score matchingにより 197 人ずつを検証した. 
SAVR群はTAVR群と比較して院内死亡率が2倍であった(13.7% vs 6.1%, P = .021). 
TAVR群では恒久的ペースメーカー留置が多かった(13.2% vs 5.6%, P = .012)が,輸血は少なかった (43.7% vs 56.8%, P = .02).
他の合併症は同様であった.
入院日数と自宅以外への退院は,SAVR群で多かった (19 ± 16 vs 11 ± 11 days, P <.001,44.7% vs 31.5%, P = .002) .
入院コストはTAVRが25%低かった.
■CONCLUSION
維持透析患者では,TAVRが院内死亡率の低下やコストの低下に関連していた.
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今流行(?)のTAVIに関する報告.
値段が高いとか(患者さんの負担は保険なので上限ありますが),超高齢者への適応はどうなんだとか,いろいろ議論はあると思いますが,今回は透析患者さんにおいての論文です.

マッチ前の患者背景では,やはりTAVR群のほうが高齢です(mean 75歳,SAVRでは64歳).でも今回はpropensity socre machingを使用.患者背景に有意差がなくなったところでの検証になっており,TAVRのほうがいいよね,という結果.

コストもTAVRの方が結果としては安くなっている.でも日本円で780万円….

外科的手術にするかカテーテルにするかは循環器内科に相談,といったところでしょうけど,こうした結果があるということを知っておくことは,紹介する側としては重要だと思います.

2017年11月20日月曜日

急性肝不全ではCRRTの方がIRRTよりも死亡率は下がる

Continuous renal replacement therapy is associated with reduced serum ammonia levels and mortality in acute liver failure

Hepatology. 2017 Aug 31.
[E-pub ahead of print]; https://doi-org.ezproxy.kyorin-u.ac.jp/10.1002/hep.29488

ABSTRACT
■Background
高アンモニア血症は,急性肝不全患者(ALF)における頭蓋内圧の亢進と死亡率に関連している.腎代替療法(RRT)が,アンモニア濃度と死亡率にどう影響するか検証した.
■Methods
US ALF Study Group registryを用い,1998年1月~2016年12月の患者を検証した.
まず最初に肝性脳症を呈した患者のアンモニアと,21日生存率(移植無し, TFS)の関連を調べた.続いて,RRT導入後3日間のアンモニアと,21日TFSを調査した.
■Results
高アンモニア血症(合計1186名)は,Grade3-4の肝性脳症(HE),神経イベントでの死亡,更には全死亡率と関連していた(HE(116 vs. 83μmol/l) , and mortality at day 21 due to neurological (181 vs. 90μmol/l) and all causes (114 vs. 83μmol/l; P<0.001 for all))
340名の連日のアンモニアが検証でき,61名(18%)がCRRT,59名(17%)がIRRT,220名(65%)が最初の2日間は透析なし(no RRT)といった内訳であった.
 1-3日において,アンモニアの減少は CRRT 38%, IRRT 23%, noRRT 19%であった.
noRRTと比較してCRRTではアンモニアの減少は有意差があったが,IRRTでは有意差はなかった.
組み入れ時期,年齢,原因,疾患活動性を補正しても,CRRTでは全死亡率の改善(21日TFS)を認めた(odds ratio [OR], 0.47 [95% confidence interval (CI), 0.26-0.82]) .
一方で, IRRTでは死亡率が増加していた (OR, 1.68 [95%CI, 1.04-2.72]) .
■Conclusions
高アンモニア血症はGrade3-4の肝性脳症,21日TFSと関連していた.
また,CRRTではアンモニアと21日TFSの改善を認めた.
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急性肝不全におけるCRRTの有効性を検討した論文.
IRRTが死亡率を増やす結果になっています.
IRRT群のほうが重症なのかと思いきや,CRRT群のほうが昇圧剤の使用が多かったり(64% vs 51%, P=0.029), INRは延長していたり(3.2 vs 2.7 P=0.003),そういうわけではない様子.乳酸値はCRRT群のほうが低い(6.2 vs 7.9 P=0.025)けど,そこまで大きく影響するとも思えない.
IRRTの細かな設定が分からないので,日本で適応できるかどうかは微妙ですが,IRRTのほうがいいかもしれません.しっかりアンモニアが下がればいいのかもしれませんが.
*海外だとlow doseでも<35ml/kg/hrです.今までIRRT施行している患者さんで,そこまでのdoseで施行している症例に出会ったことがないです….日本の保険だと600-800ml/hrが限界で,それだと10ml/kg/hr~13ml/kg/hrになるので,日本での適応には慎重にならざるを得ません(日内会誌 103:1145~1152,2014)

2017年11月13日月曜日

ADPKDにおける,腎障害進行例でのトルバプタン(サムスカ®)の効果(REPRISE Trial)

Tolvaptan in Later-Stage Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease(REPRISE Trial)

N Engl J Med. 2017 Nov 4.

Abstract(一部抜粋)
■Background 
過去の論文では,腎障害が軽微(推定クレアチニンクリアランス≧60ml/min)なADPKD患者において,トルバプタンが腎容量の増加とGFRのの低下を遅くするという結果であった.しかし,同時にアミノトランスフェラーゼとビリルビンの上昇を認めていた.より腎障害の進行したADPKD患者において,トルバプタンの効果と安全性は分かっていない.
■Methods 
他施設ランダム化比較試験.
ランダム化の前に,8週間の導入期を設け,副作用などを確認した.
18-55歳でeGFR 25~65と,56-65歳でeGFR 25-44の患者,1370人がランダム化され12ヶ月の試験を行った.
プライマリーエンドポイントはeGFRのベースラインからの変化とし,安全性は毎月検証した.
■Results 
トルバプタン内服群で,eGFRの低下は-2.34(95% confidence interval [CI], -2.81 to -1.87)であり,プラセボ群では-3.61 (95% CI, -4.08 to -3.14)であった.(difference, 1.27 ml per minute per 1.73 m2; 95% CI, 0.86 to 1.68; P<0.001). 
アミノトランスフェラーゼの上昇(>上限の3倍)はトルバプタン群で681人中38人(5.6%)に認め,プラセボ群では685人中8人(1.2%)で認めた.トルバプタン内服中止によって正常に戻った.ビリルビンの上限の2倍以上の上昇は認めなかった.
■Conclusions 
トルバプタンは腎障害が進んだADPKD患者においても,12ヶ月間において,eGFRの低下を抑えられた.(Funded by Otsuka Pharmaceuticals and Otsuka Pharmaceutical Development and Commercialization; REPRISE ClinicalTrials.gov number, NCT02160145 .).
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ADPKDのトルバプタンに関する話題.
早期腎症だけでなく,ある程度進行していても効果がありそう,という結果.
日本では既にメジャーな治療薬になっていると感じますが,アメリカではまだ未承認なんですね.なのでphase3試験,ということです.

他に一般的な血圧管理や脂質管理などしかやれることがない以上,トルバプタンは必要ですね.

一方で,ADPKD患者における死因の大きな原因は,心臓(36%),感染症(24%),脳血管(12%)となっています(J Am Soc Nephrol. 1995 Jun;5(12):2048-56.)
脳血管の12%の内訳は,脳動脈瘤破裂が6%,脳出血が5%,脳梗塞が1%となっています.
トルバプタンのADPKDにおける,腎障害進行の抑制効果は検証されていますが,今後は心臓,脳動脈瘤破裂などのイベントをどのように抑えられるか,感染症は減るのか,というところが大事になってくるのではないかと感じます.

2017年10月23日月曜日

Clinical Question:腎限局型血管炎(Renal Limited vasculitis; RLV)ではCRP陰性でもいいのか?

今回はClinical Questionとして勉強したことを,あまりインターネット上や論文でひっかからなかったので載せておきます.

Clinical Question:腎限局型血管炎(RLV)ではCRP陰性でもいいのか?

少なくとも1年前の血清クレアチニンは正常域(1.1程度)だった人が,急激なクレアチニン上昇(4.5程度)で紹介受診.CRPは陰性だったのですが,MPO-ANCAが陽性(確か150程度)だったので腎限局型血管炎として治療開始となりました.生検は本人の意向もあり施行出来ず.腎萎縮はそこまで強くなかったと記憶しています.

CRP陰性になる血管炎としては,中枢限局型が代表です.
これは,例えば髄膜炎ではCRP陰性であることも珍しくないので理解しやすかったんですが,では腎限局型では今回のようにCRP陰性が珍しくないのか?という疑問が生まれました.
(ちなみに他のCRP陰性を呈し得る代表例は,超急性期の感染症,漿膜炎や滑膜炎のないSLE,トシリズマブ投与中が挙げられます)

RPGNのガイドラインでは,RPGN早期発見のための指標として,1)尿検査異常,2)腎機能低下, 3)CRPやESR高値を挙げ,1)~3)がある場合,RPGNの疑いとして専門機関への受診を推奨しています.

RLV, GPA, MPAを比較した論文があります.全て腎生検で確定診断した症例に関してです.(Kidney Int. 2002 Jan;61(1):80-9.)
残念ながらCRPに関する記載はなかったですが,どうやらRLVではMPO-ANCA陽性例が多いようです.

成人例は見つからなかったのですが,子ども(7-14歳)の6症例では,下記のような結果になっています.これも全員腎生検で確定診断しています.
(Clin Nephrol. 2013 Nov;80(5):388-94.)

発熱のない症例が2つ,CRP陰性の症例が1つ,という報告です.
ただCRP陰性例でもESRは上昇しています.

成人例でのケースレポートが見つからなかったのですが,どうやらCRPは陰性でも否定できず,ESRは参考になりそうです.
炎症によらず,MPO-ANCA陽性で急速な腎機能悪化を認める場合は,RLVとして対応する,ということになるか.

誰か成人例のケースシリーズとかレビューとか知っている人がいたら教えてくれれば嬉しいです.

2017年10月2日月曜日

血尿の改善がIgA腎症の腎予後を改善する

Remission of Hematuria Improves Renal Survival in IgA Nephropathy

J Am Soc Nephrol. 2017 Oct;28(10):3089-3099. 

■ABSTRACT
血尿はIgA腎症で主な症状であるが,病勢の進行において血尿の影響はあまり調べられていない.112人のIgA腎症患者を,14±10.2年フォローし,尿所見などを経時的に記録した.
血尿の他には,蛋白尿(0.75g/day以下とそれより上)も分類した.
ESRDもしくは腎機能の50%の低下は,血尿が持続している群で有意に多かった (30.4% and 37.0% versus 10.6% and 15.2%, respectively; P=0.01).
多変量解析では,血尿,蛋白尿,ベースラインの腎機能,尿細間質の線維化がそれぞれ独立したESRD進行への予測因子だった.
血尿が消失した患者では,腎機能の低下する程度も改善した.(-6.45±14.66→-0.18±2.56 ml/min per 1.73 m2 per year (P=0.001))
蛋白尿0.75g/day以上の患者は,それ以下の患者と比較して,腎予後は悪かった.
更に,血尿と蛋白尿(0.75g/day以上),両方ある群では,その他の3郡と比べて有意に腎予後は悪かった.
結論として,血尿の消失はIgA腎症において良好な効果があるだろう.
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IgA腎症の治療で大事なのは血圧と蛋白尿の管理であり,RAS系阻害薬の有効性は支持されています.STOP-IgAN studyやTESTING studyではステロイドや他の免疫抑制剤の有効性を示せていません(こちらも参照,ただし腎機能が急激に悪くなる場合は,やむなしと思います)

本論文ではpersistent hematuriaを24.7 [13–71] RBC per hpfとし,negative or minimalを0.2 [0–3.1] red blood cells per high-power fieldとしている.
そして経過中施行された治療も特に有意差は認めず.
ただ,蛋白尿>0.75g/dayと血尿がある群で,更に免疫抑制剤で治療した群としなかった群で分けたとき,免疫抑制剤で治療した群のほうが腎機能の悪化が少ない傾向があった,とのこと.ステロイド+MMFの治療が多いことが影響しているのだろうか?
同時に載っていたeditorial(J Am Soc Nephrol. 2017 Oct;28(10):2831-2834.)にもあるが,今後蛋白尿がコントロールされているのは前提として,血尿に対しての介入を比較するstudyが登場するかもしれない.

ちなみに扁摘パルスも期待されてた有効性が示せてない(ということで日本と違ってKDIGOでの推奨は基本的にない)ですが,個人的な経験で,扁摘パルスして血尿が消失した症例が珍しくないんですけど,血尿が強いとかそういうのには効くかもしれないってことなんでしょうか.

奥が深い.

2017年9月18日月曜日

腎保護にアロプリノールとフェブキソスタットはどちらが効果的か?

Comparative effectiveness of allopurinol versus febuxostat for preventing incident renal disease in older adults: an analysis of Medicare claims data

 Ann Rheum Dis 2017;76:1669–1678

■Abstract
Objective:高齢者においてアロプリノールとフェブキソスタットのどちらが腎疾患予防に効果的か
Methods:後ろ向きコホート研究.2006-2012年で,新規にアロプリノールもしくはフェブキソスタットによる治療が開始となった患者を対象とした.(baseline period of 183 days without either medication). 5:1でpropensity-matched Cox regression analysesを用いて,腎疾患発生のハザード比を比較した.
results:31465例の新規のアロプリノール,フェブキソスタット処方が26443人の患者において認めた.そのうち8570例が腎疾患の発症を認めた.アロプロノールは192/1000person-yearsであったのに対し,フェブキソスタットは338/1000person-yearsであった.アロプリノールは高用量のほうが発症率は低く,200mg/day未満,200-299mg/day,300mg/day以上では,それぞれ1000 person-yearsは238, 176, 155であった.フェブキソスタット 40mg/day, 80mg/dayでは341, 326であった.
propensity-matched analysesでは,フェブキソスタットに比べて,アロプリノールはハザード比0.61 (95% CI 0.49 to 0.77)であった.
また,フェブキソスタット40mg/dayと比べて,アロプリノール200mg/day未満,200-299mg/day,300mg/day以上はいずれもハザード比は低かった.( 0.75 (95% CI 0.65 to 0.86), 0.61 (95% CI 0.52 to 0.73) and 0.48 (95% CI 0.41 to 0.55))
Conclusions :アロプリノールは高齢者の腎疾患発症においてフェブキソスタットよりも効果的である
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アロプリノールとフェブキソスタットの腎保護作用を調べた論文.

まずは高尿酸血症に対する基本的なおさらい.
CKDがない健常者の場合,まずは痛風発作の有無で治療適応を考える.
日本の2012年高尿酸血症のガイドラインでは,痛風発作があれば治療開始し,6mg/dl以下にすることが推奨.
痛風発作のない,いわゆる無症候性高尿酸血症に関しては,8mg/dl以上で他の合併症(腎疾患や心疾患など)があれば治療開始とし,また,9mg/dl以上であれば合併症がなくても治療適応だとしている.
一方で,アメリカリウマチ学会は痛風発作を起こしたものや,CKD stage3以降もしくはCKD stage2で器質的なものがあれば治療対象としている.
症状・合併症のない無症候性高尿酸血症については治療意義が分かっていない,ということは留意すべき.

ではCKDがある場合はどうするか?
これも前提として,はっきりとした尿酸を下げる事のメリットは証明されていない(正確には効果があったとする論文と効果がないとする論文が混在している)
高尿酸血症が原因でCKDが進行するのか,それともCKDがあるから尿酸値が上昇しているだけなのか,という議論がある(今回の論文中にも卵が先か,鶏が先か,という記述がある)
日本のCKDガイドラインでは治療を推奨している.
KDIGO(2012)では,根拠が足りないとして明確な記載はなし(not graded)
本論文によると,現在アロプリノールとフェブキソスタット,それぞれについてプラセボとの比較研究が進行中とのこと.

そんな中,本論文はアロプリノールとフェブキソスタット,どちらが腎保護に対してよさそうか,というもの.
痛風に対してはフェブキソスタットのアロプリノールに対する優位性がなかったとして,cost-effectivenessの点からフェブキソスタットは第一選択にすべきではないとする意見もある(Semin Arthritis Rheum. 2013 Dec;43(3):367-75)

本論文の結果としては,腎保護に対してもアロプリノールのほうがよい,というものだが,outcomeが臨床的なもの(CrやGFRの推移)ではなく,病名(ICD-9)で行っている点には注意が必要.バイアスがかかっている可能性がある.

ただ,痛風に対するstudyの結果などをみると,特に理由がなければアロプリノールが優先されるかもしれない.